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ショート動画配信SNS世界トップTikTokとTikTok中国版が支える中国ライブコマース市場


2023/05/23

REPORT

2021年世界でユーザー数が10億を突破し、10代~40代幅広い人気を獲得しているTikTokは、AIが自動でユーザーが興味持ちそうなコンテンツを画面に表示し、ショート動画のため興味なくなればすぐスキップにて次の動画を視聴できるのとライブ配信が特徴です。Tiktokの人気動画がSNS上だけでなく、しばしばマスコミに取り上げられるようになり、今や知らないがいないほどの世界トップSNSアプリとなっています。

2022年1月12日アメリカのモバイル関連分析調査企業App Annieが2021年モバイル市場に関する総合レポート「モバイル市場年鑑 2022」を公開しました。当レポートによりますと、世界アプリ別のダウンロード数ランキングは、1位TikTok、2位Instagram、3位Facebook、4位WhatsApp、5位Telegram、6位Snapchat、7位Facebook Messenger、8位Zoom、9位CapCut、10位Spotifyとの結果でした。(引用元:ITmedia Mobile)。

一方、Sensor Towerのデータによりますと、TikTokは2018年から3年間連続1位でした。

越境レポート③ 画像1

TikTokとは、中国ByteDance(字節跳動)が運営する動画コンテンツ特化型SNS配信サービスです。 2016年9月20日中国市場で初リリースを果たし、2017年5月よりiOSおよびAndroidにおいて国際版もリリースしました。そして、2018年にはもう1つ中国のソーシャルメディアサービスMusical.ly(英語版)と合併し、それをきっかけに世界中に広まっていきました。現在、中国版TikTokがドウイン(以下Douyin)、国際版がTikTokと区別されますが、両者とも大変人気を集めています。

TikTokは、2022年中に月間アクティブユーザー数(以下MAU)15億人を突破するとApp Annieが予測しています。一方、BigData-Research の情報ではDouyinが2021年6月にMAU 6.97億人を超えたと公表しています。Douyinは最も重要で多用される中国SNSマーケティングプラットフォームにまで成長しました。ここからはDouyinの特徴とマーケティングで活用する方法を紹介していきます。

TikTokは中国でDouyinと呼ばれ、国際版のTiktokとはショートムービーを軸した投稿やライブ配信ができる機能は共通ですが、DouyinにはありTiktokにないEC機能を実装しているのが一番大きな違いと言えます。

2020年6月DouyinがEC機能を実装して以来、ByteDanceが立ち上げたEC部門が同事業を牽引するようになります。 EC機能はアプリ内でショップを開設することが可能になっただけではなく、投稿動画やライブ配信室内関連商品の購入リンクを設置可能となりました。ユーザーは動画投稿主プロフィール欄にあるカートアイコンからショップにアクセスしショッピングすると同時に、ショート動画再生画面にある購入リンクやライブ室にある商品購入ボタンより決済ページへ移行できるようになりました。

現在、Douyinは海外法人向けに国際店舗の申請を開放にしていますが、出店に相応しいか厳しい審査制度が設けているため、世界的に有名なブランドしか出店できないのが現状です。それ以外のブランドは、中国現地法人や個人事業主の営業許可書でEC開店申請するを提出するのが一番早い方法になります。また、実際ユーザーから注文が入った場合、都度日本から発送はできず原則として中国国内に在庫を置く必要があります。

DouyinにEC機能が実装されたことにより、宣伝や広告効果以外、販促効果が非常に目立つようになり、もはやDouyinは中国で代表的なライブコマースプラットホームになっています。

2020年DAU(デイリーアクティブユーザー数)6億人、ライブコマースGMV(流通取引総額)5,000億元(約9兆円)を突破したとDouyinの運営会社ByteDance が公表しました。大手会計事務所のKPMGがアリババグループ傘下のアリ研究院と合同で発表したKOL(インフルエンサー)によるライブコマースをテーマとしたレポートによると、2020年中国のライブコマース市場規模は1兆500億元(約18.9兆円)であり、その年の市場シェアは47.6%と推測しています。

ジェトロが2021年7月に公開した中国ライブコマース市場データによりますと、2020年末時点のライブコマースの利用者数は3.88億人となり、インターネット利用者の39.2%を占めます。ライブコマース利用者は、年齢別では40歳以下が95%で、アパレル、食品、バッグ類、化粧品・スキンケア用品などが最も人気な商品カテゴリーとなります。これらの商品は越境ECでも販売可能なため、ライブコマースの急成長に伴い、日本からライブ配信しながら商品を売る企業も増えています。

Douyinの躍進により、アリババグループやJDグループが牽引してきたEC市場に新興勢力が台頭していくことになります。ライブコマースはまだ日本ではあまりなじみがないのですが、中国ではすでに社会インフラとして定着されています。スマートフォンだけで商品認知、興味喚起、シェア拡散、購入が完結するライブコマースは、スマートフォン依存度の高いZ世代(1996年~2000年代初頭の生まれ)の価値観と合致し、今後もさらに成長を続けることでしょう。また、その上の世代でも、すでにライブコマースという新しいショッピングスタイルに馴染んできているので、今後中国ライブコマース市場が拡大することは間違いありません。

中国市場で成功するためには、中国式の販売手法にチャンレンジする必要があります。その答えはずばり「ライブコマースへのチャレンジ」です。船井総研ロジでは、お客様の目指す越境ECビジネスの構築にむけて、マーケティングとロジスティクスの両面から支援し、最適マーケティングと物流体制の構築を提案していきます。はじめてライブコマースをやりたいというご相談についても対応させていただいております。中国市場向けのライブコマースを検討したい企業さまからのお問合せを心待ちにしております。

今後も中国越境物流の事情や、中国越境EC市場の動向を常に研究し、中国越境ビジネスで展開すべき具体的なマーケティング戦略について定期的にレポート配信を続けて参ります。

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